近年投資に対する注目度が高まっており、中でも不動産投資は人気が高くなっています。ホテル投資は不動産投資の一種ですが、その種類にはさまざまなものがあります。このページではその中から「ホステル投資」を取り上げて紹介します。

ホステル投資とは

ホテルとの違い

ホステルはホテルと同様に宿泊施設の一種ですが、その最たる特徴は「宿泊料金が低価格である」という点です。ホテルはそれぞれの顧客ごとに客室が設けられる形が一般的ですが、ホステルの部屋は他の宿泊客と空間を共有するような造りとなっています。キッチンやお風呂・トイレなども共用であることが多く、他の宿泊客とのコミュニケーションが増えるという点も特徴的です。

カプセルホテルとの違い

ホステルとカプセルホテルはトイレやお風呂などが共用である点は共通点として挙げられますが、決定的な違いはベッドスペースが区切られているという点です。カプセルホテルは一人ずつ区切られた寝床が設けられており、この構造が決定的な違いとなっています。

ゲストハウスとの違い

ホステルと混同されやすい宿泊施設にゲストハウスがあります。低価格帯で提供される点やアメニティがないこと、共用スペースがあることなどといった共通点は多くありますが、ホステルでは24時間体制のフロントが求められるのに対しゲストハウスでは求められません。また、建物も貸テナントが利用されることが多いなど構造上・セキュリティのルールなどに違いがみられます。

良いホステル投資のポイント

ホステルは宿泊料金が安いと紹介しましたが、客単価が安い分稼働率を高めなければ十分な収益を上げることができません。ここでは収益を上げやすいホステルを紹介します。

IoTで運営システムが構築されている

宿泊施設の運営において必要とされるコストの大部分は人件費です。そのためいかに人件費を抑制するかが収益を上げるために重要なポイントになります。たとえば無人チェックインや予約管理システムなど、ITやIoTを取り入れることにより人員削減を行えるとより多くの利益を残すことができるでしょう。そのほかにもレベニューマネジメントシステムの導入など、ホテル運営をシステム化することができれば収益を高めることができます。

マルチタスクをこなせる従業員

人員を抑制することが利益を残すために重要であると紹介しましたが、完全にゼロにすることはできません。つまり一定の人件費は必要になるということです。ただし経営者の観点で見た時に、この人件費を効率よく活かすことは非常に重要なポイントであり、一人で複数の業務をこなしてくれるような従業員を採用・育成できるとホテル運営は効率化できます。

季節変動に合わせた価格設定の柔軟さ

観光や宿泊などの業界には季節性があります。一般的にはＧＷや夏休み、お正月など多くの人たちが休暇を取る時期が繁忙期であり、梅雨時期のように外出を控えるような時期は閑散期になります。このような需要の予測をきちんと行い適正な宿泊料金の設定を行うことが、収益最大化のためには欠かせません。前述したレベニューマネジメントシステムはこの価格設定において重要な役割を担います。

ツアーや旅行などの企画ができる・パートナーシップがある

宿泊業界の競争も年々激しくなっていて、設備のきれいさ・新しさや立地の良さを除くと差別化することが難しくなっています。しかしこれらはいずれも大きな設備投資が必要になりますので、能動的な集客を行う方法が重要になります。自社でツアーや旅行企画ができる、旅行代理店とパートナーシップがあるなど継続的に予約が獲得できる営業ルートを持っていると安定的な収益を期待できます。

ホステル投資のデメリット

不動産投資は投資額が大きい分リターンも見込めるため、多くの投資家が興味を持って取り組みます。しかしホステル投資に限らず、シミュレーションが甘すぎたケースや詐欺的な商材なども過去にはありましたので注意が必要です。

騙されないポイント

営業許可や設備要件を確認する

営業許可の取得や必要な設備が調達など、ホステル運営に必要な手続きがきちんと行われているか確認しましょう。もしお金だけを集めて実際にはホステル経営を行わないような詐欺的スキームの場合、実態のない施設に営業許可が出されることはありません。公的機関への手続きが進められていることは確実にチェックしましょう。

需要予測の根拠を確認する

ホステル投資で十分なリターンを得るためには、ホステルがしっかりと利益を出す必要があります。そのため投資の勧誘を行う際には魅力的な収益予測を提示されることになるでしょう。しかしその見込みが甘すぎると絵にかいた餅に終わってしまい、リターンが得られぬままホステルが廃業する事態に陥りかねません。収支計画の提示を受けた際にはきちんと需要予測の根拠を確認するようにしましょう。

じっくりと検討してから意思決定を

不動産投資は金額が大きく、一度投資すると容易に引き返すことができません。購入するホステルの素性と、収支計画の堅実性をしっかり確認してから意思決定を行うようにしましょう。

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